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マシリトに感動した!

  • 2016/04/06(水) 02:04:57

 昨日、マシリトへのインタビュー前半部分が
電ファミニコゲーマーに掲載された。
一夜明けても、一言では語りきれないほど感動している。

 何よりも、あの大胆な物言いにしびれる。

 自分も人から見たら「ずけずけ言うよな」と
見られるタイプだからこそ、よう言ってくれた!
という感動があるのだ。

 それは当然悪い部分の指摘に対してもそうだし、
自分自身が思い描く青写真に対してもである。

 「そりゃ、ジャンプには「この世の面白いもの」は
全て集まらなきゃいけないから。」
とか、こんなことサラッと言えるのがイカすのだ。



 それだけだとただの図々しい奴で終わるけど、
それに加えて抜群の知性と、あのロマンよ。

 ダメだと思うものに対しての見切りの早さ、
逆にこいつは出てくるという者に対してのめざとさや、
ワクワク感に対してのこだわりと言い換えてもいい。

 いや、もしも仮にマシリトのインタビューで
一番感動した要素を挙げろと言われたら、
あの人の迸るロマンをそれとするかもしれない。

 結局先見の明にしても、人材に対しての熱さにしても
恐らくそこから端を発するものだと思う。

 それこそ若手が束になってもかなわないほど
今も未来に対しての情熱を抱いている、
これは間違いがないと確信している。

 そして付け加えると、自身がロマンを感じるものが
公的な利益と一致しているからこそ潰れず、
そしてまた驕らなかったのではないだろうか。

 ゲーム業界が群雄割拠になり盛り上がる、
そうなればどんどん新しく、そして面白いものが出てくる
それにワクワクするからこそ動きまくる、
そういうことができる大人材だろう。

 先の、悪い部分に対して図々しく指摘できる、
というのはある意味ここから来ていると感じる。

 才能を蹴落としたり、あるいは保身のためではなく、
真剣に「面白いもの」を追求しているからこそ
つまらねぇと思う部分をずけずけ言えるし、
大人材はそれをその通りだと受け止めることができる。

 自分も「面白い」ということにはこだわりがあるし、
「ゲームとはこうでなければならない」というこだわりは
ハッキリ言って人一倍どころではないと言ってもいい。

 だからこそズケズケと言うし、マシリトが
悪く指摘する気持ちがほんの少しわかる。
 


 もしも自分に学歴があったら
こういう人の元で働きたいと思えるし、
この人と共に夢を描きたいと思える、
それぐらい魅力的な人物だと感じている。

 編集業は学歴がないと門前払いだし、
作る側から離れるのはちょっと寂しいから
そっちにはいかないけど笑

 ただこれから編集を目指す若者が居るなら
あの人の元で働くのが一番いい。
絶対自分の力になるし、情熱と真っ直ぐさがあれば
実力はなくとも大事にしてもらえるし、
何より育ててもらえる。
そう言い切ってもいい。

 なんで若者がここを見ているか、
という話にもなるけど笑



 多少話がずれて、堀井雄二の話。
これからのゲームの羅針盤的な話にもなるし、
もしかしたらライバルを増やすかもしれないが
だからこそあえて書いておきたい。

 インタビューの中で堀井雄二がマシリトに対し
「RPGとは違う人生を体験することだ」と
言っていたとある。

 ここがまさにこれからのゲームの勘所というか、
RPGとJRPGの境目になると踏んでいる。

 RPGは今も、自分が冒険すること、に
重きを置いている。

 そこから一歩踏み込んで上のようにしたのが
堀井雄二の偉大なる業績であり、
かつドラクエのゲーム史に残る働きであると思うし、
日本人が世界に先立って
良さを味わっているスタイルであると思う。

 そういう意味で彼やドラクエを評価している人は
ハッキリ言って全然いない。

 (ちなみに、自分は堀井雄二はドラクエ11次第では
ドラクエやスクエニを捨てて独立するべきだと思う。
6や7からそうだが、彼がやりたいこと、踏み出すべき道は
ドラクエというブランドに押しつぶされている。

今国内ユーザーが求めている知性あふれるシナリオ、
人間的深みあるシナリオが作れる人間は
堀井雄二以外に誰が居るのか、という状況だと思うので。)

 それは大局的な意味でものごとを見れる人材と
シナリオ的な地力がある人材が
ゲーム業界に欠けていることを意味していると思う。
特に後者は非常に致命的。



 よくJRPGはヒョロヒョロのホストが~とか、
数字でダメージを~とか言う者がいるが、
それはあくまでも表面的な話であって
何を表現したいか、あるいは
何を味わわせたいかが見られないといけない。

 要するにJPRGとは追体験であり、
エモーショナルなものでないといけない。
表面的なものはわかりやすくするため、
あるいは、とっつきやすくするための工夫でしかない。

 かなり端折るがJRPGを作るためにはどうしても
シナリオが抜群にできる人材が必要になる。
だからこれが欠けているのは致命的なのだ。

 また、メロディーに重きを置く作曲家も必要だろう。
今はどちらかというと編曲重視であると思うが、
メロディーは感情表現の魂と判断し、
そこにとことんこだわらなければならない。

 ただ音楽に関してはすぐに出てくると思う。
本当に何となくだけど笑

 ちなみに絵描きに関しては全く心配ない、
才能ある若手が大量に居ると安心している笑

 群雄割拠でバチバチやる世の中になると、
ただの技術から一歩進んだものがあるかどうか、
またどれぐらい得ているかが重視される
世の中になるだろう。その時が楽しみ。



 で、さっき「世界に先立って良さを味わっている」と
表現したのは、もう洋ゲーのインディーズにも
JRPGの萌芽を感じ取れる作品が出てきたから。

 具体的なタイトルを出していいものか迷うが、
Undertaleにその雰囲気、においを感じる。

 (ただ、手放しで歓迎できるかというとそうでもない。
遊んでいないから憶測の域を出ないので、
詳しい言及は避ける。)

 まだプレイしていないからわからないが、
恐らくこの作品をきっかけに
「エモーショナルなシナリオ製作」を
海外が味をしめ、学び、切り拓いていくだろう。

 そうなってしまうと国内の業界は非常にまずい。
何事においても物事には
その時期毎に作れるもの、作るべきものが違うし、
そして当然勢いというものが違う。

 新しく、かつ面白いものが出てくるのは
若い業界、新進気鋭の業界、勢いがある業界である。

 その瑞々しさというものは
国内のゲーム業界にはもうない。
どうしても勢いと勝負強さで海外勢に負けてしまう。
JRPGという日本が切り開いた分野でさえ負けることになる。

 ただ、円熟すると別ベクトルで良い作品が
出てくる「可能性」がある。
円熟期は精神的な深みに踏み込んだ作品が
それに当たると思っている。

 ある意味それはJRPGと親和性が非常に高いし、
当然シナリオライターの重要性が増してくる。

 だからこそシナリオライターの不作は、
ゲーム業界において、よりピンチなのである。

 もちろん「ゲームの」シナリオを作れないといけない。
それはマシリトも言っていたが、ゲームについて
よく熟考しなければいけないと思う。

 どうでもいいが、自分もゲームというのは
どうしても主人公とプレイヤーが一心同体に
なってしまうものだと思っていた。

(ただ、生まれた時からゲームがある人間と、
人生の途中からゲームが出てきた人間は
それを制約と見るか武器と見るかが違うようだ笑)

 故にゲームの場合は、主人公が幼稚だと
プレイヤーの精神と乖離するため受け付けられなくなり、
逆に小説等プレイヤーと主人公の距離が開く場合、
多少主人公が未熟であっても許されるが、
主人公に都合が良い展開が受け付けられなくなる。
客観的に判断ができてしまうから。



 ……JRPGは幼稚と言われるが、
現状を見ると正にその通りと言えなくもない。
JRPGはその特性から、ダイレクトにライター・ディレクターの
地金が出てしまう分、完成度がシビアに判断される。

 早い話、ライターが人間というものを追求していない。
キャラクター像がもうそこにあるから、それに満足して
そこから深めようとする人材が居ないように見える。

 人間関係でも、表面的な気質を見て
(気性が荒い、穏やか、根暗、等々……)
その人をわかった気になる人間はよろしくない。
シナリオ制作においてもその通りではないか。

 大切なものはそれを形作った
それまでの人生・環境・出会い・ロマン・ドラマではないか。



 ビデオゲームに熱狂して今も面白いものを
求めている人間はマシリトをはじめたくさん居る。

 これからの世代は先達が作り上げたものを
きちんと継承しながら作っていくべきだと思う。

 よく、面白い人間は居るが上がゴーサインを
出さないから良いものが出てこないとは言うが、
王道でありながら面白くすることは絶対にできる。

 むしろ王道というものはわかりやすさであり、
それは強烈な武器だと思っている。
そんな宝剣を捨てないと出せない面白さとは
一体どういうものなのか。

 これからの時代を戦うに相応しい人間が出てくるのを
恐らく誰もが楽しみにしているし、
むしろ自分こそが先達をうならせる作品を作る!と
決意を新たにして製作に励んでいきたい。